【コラム】前科・前歴の意味

2019-11-21

私たちが刑事事件を受任したとき、必ず依頼者に尋ねることがあります。

「今回より前に、同じように警察につかまったりしたことがありますか?」
「刑事裁判にかけられたことがありますか?」
「これまで刑務所に服役したことがありますか?」

これらは、依頼者に前科や前歴の有無・内容を確認する作業です。

前科や前歴があると、検察官による起訴するかどうかの判断や、刑事裁判で有罪とされた場合の刑の重さの判断の際に、不利な事情となり得ます。
一方で、前科や前歴の有無や内容によって、ある程度検察官の処分や刑の重さが予測できる場合もあります。
このように、前科・前歴の有無や内容というのは、刑事弁護を行う上で非常に重要な意味を持つ情報なのです。

前科とは、過去に「有罪の判決」を受けたことがある、ということを意味します。
有罪の判決とは、裁判所で実刑判決を受けた場合はもちろんのこと、執行猶予が付いた場合や、略式罰金(正式な裁判の手続を経ずに罰金を納付する刑罰)も含まれます。
この略式罰金とよく混同されるのですが、交通違反をした際に支払うお金のうち、青切符と呼ばれる紙を渡されて納付するものは「反則金」と呼ばれるものです。
この「反則金」は、前科の対象となる「罰金」とは別のものです。

前歴とは、警察・検察から、犯罪の嫌疑を受けた経歴のことです。
犯罪の嫌疑をかけられて逮捕されたが、結局不起訴(起訴猶予の場合も含みます)になり、刑罰を受けていない場合が典型的な例です。
この場合には、前科ではなく、前歴として、捜査機関側の記録に残ることになります。

起訴するか起訴猶予にするかの判断、刑の重さをどうするかの判断の際には、その人の前科・前歴が考慮され、不利に働くことが多くあります。
法律上、執行猶予判決があり得るかどうかに影響する場合もあります。
前科・前歴がある場合、それによって刑事事件の処分にどのような影響があるかは、ぜひ弁護士のアドバイスを受けてください。

髙橋

 

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