【コラム】示談は早ければ早いほど良い?

2014-09-26

本コラムでもよく使いますし,よくテレビなどで耳にする,「示談」これは刑事手続上,どういった意味を持つものなのか,解説いたします。

1.示談ってなに?
示談とは、加害者と被害者とが話し合い、支払うべきお金(被害弁償金)の金額や支払い方法について合意することです。もちろん,被害届の取下げや、刑事上の処罰を望まないという内容を合意書に入れることもあります。

 

2 示談をするメリットは?
 示談をする最大のメリットを一言で言うと,刑事処罰が軽くなること,です。ですので,まず弁護人は示談の可能性を探ります。
示談には刑事手続の進行によって以下のようにそのメリットが変わります。

⑴ 起訴される前
検察官は、加害者である被疑者を裁判にかけるか(起訴といいます)、裁判にかけないか(不起訴といいます)を決める権限を持っています。その判断にあたっては、被害結果の重大性、犯行態様の悪質さ、前科前歴の有無、被害者の処罰意思等を考慮します。
 この際、被害者と示談が成立していると、加害者に非常に有利に働きます。特に、被害者が処罰について「許す」「処罰を望まない」といった意思を示談において表明している場合、被害者の意思を尊重し起訴しないという選択するのが通常です。
 つまり,示談の成否によって、検察官の起訴・不起訴の判断が変わることがあるのです。検察官の判断が変わるとなると,示談の時期は早ければ早いほどいいということになり,起訴されるまでの期間(11日間~最大23日間),弁護人は示談をするべく奔走します。
被害者の連絡先が分からない場合、検察官を通して被害者に連絡先を尋ねることになりますが、通常、被害者は加害者本人や家族に連絡先を開示することを承諾しませんので、弁護人に限りで連絡先を開示されるのが通常です。
 示談をしたいのであれば,弁護人を依頼することが必須です。

⑵ 起訴された後
 起訴されたからといって示談が不要になるわけではありません。起訴されると、裁判所が量刑を決めます。色々な事情を総合的に判断するのですが,示談が成立したという事実は、当然,被告人の刑を軽くする方向に働く事情となります。

 

3 示談金の相場
 示談金の金額には、はっきりとした相場はなく、同じ罪でも行為態様、被害結果、被害者側の事情等によって金額は異なります。被害者側も、示談をするのが初めてのケースが多く、加害者の弁護人に対し身構え、不当に高い金額を要求してしまうこともあります。刑事事件の示談交渉においては、早期に示談をまとめる必要がありますので、出来る限り適正な範囲で金額を提示し、その妥当性について、弁護人が被害者に丁寧に説明し、信頼してもらうことが重要です。

 

4 最後に
このように加害者にとって示談のメリットは非常に大きいと言えます。ただ,それだけに被害者の方の中には絶対に示談に応じない,という方もいらっしゃいます。被害者にとっては弁護士に会うことだけで負担に感じる方もおり,被害者の方と会った際の言動,示談の切り出し方,金額の提示の仕方など,注意深く進めなければなりません。
また,しつこく示談を迫りすぎることで被害者の心情を悪くさせることにも注意しなければなりません。そのような示談方法は加害者にとってもデメリットになってしまうからです。

 

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