【コラム】覚せい剤と量刑の目安

2014-09-30

最近は覚せい剤の所持・使用により逮捕される事案が増加しています。

覚せい剤取締法違反の場合、在宅事件(身柄勾留をされない事件)のまま捜査されるということはほとんどなく、警察に発覚した時点で逮捕・勾留を余儀なくされることになります。

通常、逮捕された当日に尿検査や注射痕の写真撮影等が行われ、そのまま身柄を拘束されます。

逮捕後の勾留では10日間ないし20日間、警察署に拘束されますので、お仕事をされている方などは早急に仕事先へ連絡をする必要があります(もちろん伝え方は工夫する必要がありますが)。

 

覚せい剤事犯の場合、初犯であれば執行猶予が付くことが多いのですが、それでも裁判終了までの2か月間は身柄を拘束され続けることになります。

そのため、起訴された段階で早急に保釈手続をとる必要がありますが、ここで問題となるのが保釈保証金。

初犯の自白事件の場合、通常は150万円程度の保証金が必要になります。

現在は保釈保証金の立替をしてくれる制度もありますが、ここでも手数料、一部自己負担分などの準備が必要です。詳しくは「日本保釈支援協会」又は「日弁連」の保釈金立替制度のホームページをご確認ください。

 

覚せい剤事犯では、再犯率が非常に高いことも特徴です。

再犯の場合、当然のことながら初犯より厳しい判決が言い渡されます。

覚せい剤の前科がある方が2度目に逮捕された場合、その多くは実刑判決(刑務所へ収容される判決)が言い渡されるのが刑事裁判の現状です。

もっとも、本人の更生可能性や監督者の存在等を最大限主張立証することで、2度目であっても執行猶予が付く可能性も残されています。

 

3度目の逮捕となると、執行猶予が付く可能性はさらに低くなります。

裁判官に「この人は覚せい剤の常習犯だな」と思われてしまっては、実刑を免れることは難しいでしょう。

裁判官にどのようにアピールすべきかを、個別の事案に応じて最大限協議する必要があります。

 

なお、覚せい剤で逮捕されてしまった場合、社会復帰後はすぐにダルクなどの薬物依存症リハビリ施設を利用すべきです。

特に、「自分はまだそれほど依存していない」と考えているときこそ、このような施設の利用を検討すべきでしょう。

覚せい剤依存というのは、身体的症状に限られるものではありません(多くの方は、警察に留置されている間はまったくといってよいほど依存症状を感じないものです。)。

ご家族や友人、支援者の方は、弁護人と共に本人を説得して、リハビリ施設の利用につなげていくべきです。

覚せい剤事件は、裁判手続きが終わった後こそが、本当の意味でのスタートになるのです。

 

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