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【Q&A】保釈保証金の準備と支援

2016-01-21

1 保釈保証金に関するご相談

「私の夫は、覚せい剤を使って逮捕され、起訴されてしまいました。夫は会社の社長として、経営を一人で切り盛りしてきました。そのため、夫が逮捕されてしまって以来、従業員だけでやりくりしてきましたが仕事が回らなくなりました。一刻も早く出てきてもらいたいので、保釈をお願いしたいです。しかし、すぐに数百万円も用意することはできません。何とかならないでしょうか。」

保釈に関して、このようなご相談をいただくことがあります。

今回は、保釈のために必要となる保釈保証金についてご説明させていただきます。

 

2 保釈保証金とは

保釈保証金とは、保釈後の被告人の裁判への出頭を担保し、逃亡や被害者等の関係者に対する接触・威迫を禁止することを目的に、裁判所が保釈の条件として課す金銭的負担のことを言います。

この保釈保証金の金額は、事件の重大性や被告人の資力を考慮して、裁判所が上記目的のために適当であると考える額を決定します。過去の統計(1998年)によれば、100万円以下が1.4%、150万円以下が16.9%となっており、現在ではさらに高額化が進んでいると考えられますので、200万円を超える保釈保証金が設定されることも少なくありません。

なお、保釈保証金は、裁判終了までに被告人が上記のような問題行為をしなければ、判決宣告後1週間程度でその全額が返還されます。

 

3 保釈保証金を払えない場合

保釈保証金が納付されるまでは、保釈によって被告人の身柄を解放することはできません。しかし、上記のとおり、数百万円と多額の保釈保証金が設定され、その準備が難しいということも少なくありません。

そこで、保釈保証金に代えて被告人以外の者の保釈保証書を差入れたり、民間業者から保釈保証金を借りることができます。

前者は、被告人の家族や知人等が保証委託者として保釈受託者(日本保釈支援協会や全国弁護士協同組合連合)との間で契約を結んで保釈保証書を発行し、仮に被告人が逃亡する等、保釈保証金が没収される場合には保釈受託者がこれを納付し、保釈委託者に対して求償していくという制度です。
この制度を利用する場合、上限は300万円であり、金額に応じた一定割合の保証料を支払う必要があります。

後者は、被告人の家族や知人等の申出により、保釈保証金立替業者が保釈保証金を立て替えてくれるという制度です。

この制度を利用する場合、上限は500万円程度であり、金額と借入期間に応じて手数料を支払う必要があります。

 

4 最後に

以上のように、保釈保証金を全て自己資金によりご準備できない場合にも保釈保証金を用意するために利用できる制度があります。

弁護士にご依頼いただければ速やかに保釈を請求し、保釈保証金をなるべく軽減するよう裁判官と交渉し、さらに保釈保証金の準備のための制度の利用についても協力させていただきます。

お困りの際は、是非弁護士にご相談ください。

【Q&A】在宅事件と身柄事件の違い

2015-10-01

1、在宅事件と身柄事件

犯人と疑われた人が警察に逮捕されて、連日厳しい取調べを受け、裁判にかけられるという光景を、テレビドラマ等でご覧になったことのある方は多いかと思います。このような事件のことを身柄事件と言います。

テレビドラマでは、身柄事件が題材として採り上げられることがほとんどですが、身柄事件は現実に起きる事件のうちの3割程度に過ぎません。
これに対して、警察から犯人と疑われている人が逮捕・勾留という身体の拘束を受けずに、普段どおりの生活を営みつつ、時折警察や検察庁に取調べのために呼び出されることで捜査が進んでいく事件のことを在宅事件と言います。

身柄事件は殺人事件等の重大な犯罪であることが多いので、それに比べると在宅事件はとるに足りないものだとお考えの人もいらっしゃるかと思いますので、今回は在宅事件についてご説明したいと思います。

 

2、在宅事件の特徴

⑴事件の長期化

身柄事件の場合、①警察が逮捕してから検察官に送致するまで48時間以内、②検察官に送致されてから勾留が請求されるまで24時間以内、③逮捕から勾留の請求まで72時間以内、④勾留は勾留請求の日から10日間、⑤勾留延長は最長で10日間という厳格な時間制限が法律で決められています。これは絶対に守らなければならないルールです。

これに対して、在宅事件の場合は、時間制限のルールが法律で決められていませんので、起訴されたり不起訴になったりという処分が決まるまで時間がかかります。捜査の開始から起訴・不起訴の処分の決定まで数ヶ月程度かかることもよくあります。

⑵身柄事件への切替え

当初は在宅事件として捜査されている場合であっても、捜査の進展の結果、証拠が十分に揃ったため、逮捕されて身柄事件になるということもあります。
また、警察から取調べのために出頭するよう要請された場合でも、取調べに応じるかどうかは自由ですので、必ず出頭しなければならないわけではありません。しかしながら、任意の出頭要請を拒否し続けていると、逮捕状を請求されて逮捕されてしまうこともあります。

一般論として、比較的軽い事件について在宅事件として捜査が進められることが多いことは事実です。他方で、在宅事件の場合でも最終的に起訴されることもありますし、身柄事件に切り替えられることもありますので、処分について楽観的な見通しを持つことはできません。

 

3、最後に

在宅事件の場合は、事件が長期化してしまいがちで弁護士に相談するタイミングを逃してしまいがちです。
しかしながら、捜査の初期の段階で弁護士に相談することで、今後の対応についてアドバイスを受けたり、早期に示談をまとめて事件を早期に終了させたりすることができます。

このようにして、不安な気持ちを解消することができますので、お困りの際は、速やかに弁護士にご相談ください。

【Q&A】示談とは何でしょうか?

2015-04-30

刑事事件の加害者になってしまいました。よく「示談」というのを耳にしますが、示談とは何ですか?示談は、いつまでに、どのようにしたらよいでしょうか。

1 示談とは

犯罪を犯すと、加害者は、刑事上の処罰とは別に、被害者に対し、民事上の損害賠償(犯罪によって負わせた治療費等の実損や精神的慰謝料などの被害弁償)を行う義務が生じます。

刑事事件でする示談とは、被害者と話し合い、支払うべき損害賠償金(被害弁償金)の金額や支払い方法について合意することをいいます。損害賠償金の合意と併せて、被害届の取下げや、刑事上の処罰を望まない旨の宥恕などを被害者に承諾してもらうこともよくあります。

2 示談をするメリット

⑴ 起訴される前

警察・検察が捜査を終えると、検察官が、加害者である被疑者を起訴(刑罰を科すために裁判にかけること)か、不起訴(起訴せずに処罰しない)かを決めます。その判断にあたっては、被害結果の重大性、犯行態様の悪質さ、前科前歴の有無、被害者の処罰意思等を考慮します。
この際、被害者に対し被害弁償をしているという事情は、被害者の負った被害が一定程度回復されたことを意味するものとして、加害者に有利に働きます。また、被害者が謝罪や損害賠償金の支払いを受け、処罰について「許す」「処罰を望まない」といった意思を示談において表明している場合、被害者の意思を尊重し起訴しないという選択するのが通常です。

⑵ 起訴された後

起訴されると、裁判において、裁判所が、法律で定められた範囲内で、被害結果の重大性、犯行態様の悪質さ、前科前歴の有無、被害者の処罰意思等を考慮し、刑の重さを決めます。示談が成立したという事実は、先に述べた理由から、被告人の刑を軽くする方向に働く事情となります。

3 示談の時期・方法

上記3で説明した通り、示談が成否によって、検察官の起訴・不起訴の判断が変わることがあります。そこで、通常は、示談の時期は早ければ早いほどいいということになります。逮捕されると、検察官は逮捕後11日~最大23日間で、起訴・不起訴の決定をしなければなりませんので、一刻も早く示談に取り掛かる必要があります。
被害者の連絡先が分からない場合、検察官を通して被害者に連絡先を尋ねることになりますが、通常、被害者は加害者本人や家族に連絡先を開示することを承諾しませんので、弁護人に限りで連絡先を開示されるのが通常です。

4 示談金の相場

損害賠償の金額は、財産上の損害(治療費や休業損害、被害金品の時価等)と精神的損害(慰謝料)の合計金額で決まります。この罪であればいくらというようなはっきりとした相場はなく、同じ罪でも行為態様、被害結果、被害者側の事情等によって金額は異なります。被害者側も、示談をするのが初めてのケースが多く、加害者の弁護人に対し身構え、不当に高い金額を要求してしまうこともあります。刑事事件の示談交渉においては、上記のとおり早期に示談をまとめる必要がありますので、出来る限り適正な範囲で金額を提示し、その妥当性について、弁護人が被害者に丁寧に説明し、信頼してもらうことが重要です。

【Q&A】「万引き」「かごダッシュ」の代償

2015-02-19

「万引きをしても、すぐに釈放される」「少しの罰金を払っただけの処分で済む」などと聞いたことがある方もいるかもしれません。また、「もし万引きして見つかっても、大した罪にならない」という人もいるかもしれません。しかし、万引きを甘く見てはいけません。一生を棒に振ることになりかねないのです。

 

1.万引きはどんな罪?
元々、「万引き」という言葉は、法律用語ではありません。法律では「窃盗罪」(刑法235条)という犯罪になります。
ゲーム感覚で行われることがある「かごダッシュ」(スーパー等で買い物かごに商品を入れたまま、かごごと持ち逃げすること)も同じく「窃盗罪」です。
窃盗罪の法定刑は、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金です。「懲役」、つまり刑務所に入る可能性がある罪です。「罰金」の場合にも、お金が払えないときには「労役場留置」といって刑務所内の施設に入って作業しなければならないことがあります。

 

2.万引きが見つかって抵抗したら?
そして、「万引き」や「かごダッシュ」が店員や警備員等に見つかった際に、捕まらないために、又は、盗んだものを取り返されないためになど、店員や警備員等に暴行を加えたり脅迫したりして抵抗する例があります。
このような場合、その暴行等の程度によっては「事後強盗罪」(刑法238条)として処罰されることがあります。この場合、もはや「窃盗罪」ではなく「強盗罪」(刑法236条)と同じに扱われることになります。「強盗」というと、典型的には覆面をして、包丁を持って、人の家に押し入っていく姿を思い描くかもしれません。万引きも、これと同じ「強盗罪」として処罰されることがありえるのです。強盗罪の法定刑は、五年以上二十年以下の懲役です。罰金刑は予定されていません。

 

3.抵抗して相手が怪我や死亡してしまったら?
さらに、この暴行や脅迫の機会に相手が怪我をしてしまった場合には「強盗罪」にとどまらず「強盗致傷罪」(刑法240条前段)に、不幸にも相手が死亡してしまった場合には「強盗致死罪」(刑法240条後段)に問われる可能性が出てきます。
判例では、暴行によって直接に怪我や死亡した場合だけでなく、暴行や脅迫の機会に相手が転んで怪我や死亡してしまった場合にも、強盗致傷罪や強盗致死罪が認められたものがあります。
強盗致傷罪の法定刑は、六年以上又は無期の懲役です。強盗致死罪の法定刑は、無期懲役か死刑しかありません。
強盗致傷罪も強盗致死罪もいわゆる裁判員裁判の対象となります。一般の人が関与する裁判で、重大事件として処罰を受けることになります。

 

4.万引きと弁護人の活動

(1)不起訴、略式手続、刑の減軽を目指して
万引きは、事件後の対応次第では、「不起訴」といって裁判にかけられない処分で済むこともあります。特に、同種前科のない方で、被害者(店)との間で示談が成立し、被害者が罪を許してくれた場合には、その可能性は高まります。あるいは、同種前科のある方でも、示談によって正式な裁判ではなく「略式手続」という形で罰金にとどまる処罰を受けたり、万が一、裁判になったとしても検察官の求刑より軽い刑になったり執行猶予がついたりすることがあります。被害者対応を行い、検察官にその証拠を提出することは、この種事件でまず弁護人がなすべきことです。
また、裁判所も検察庁も、犯罪をしてしまった人の今後の更生を考えます。親族や職場の調整を行い、必要な情報を証拠化するためにも、早期に弁護士に依頼をしていただきたいと思います。

(2)重く処罰されないために
上に述べたように、万引きの際に相手に暴行を加えるなどしてしまった場合、窃盗罪ではなく、強盗罪や強盗致傷罪、強盗致死罪として身柄拘束を受けることがあります。そして、上記のとおり、窃盗罪になるか強盗(致死傷)罪になるかは、刑の重さに決定的な違いがあります。そのため、私たちは、自分の依頼者がこれらの罪で身柄拘束を受けた場合、より軽い罪が成立するのではないかと検討します。
強盗(致死傷)罪の成立を争う場合には、犯罪の成立を認める事件(「自白事件」といいます)とは全く異なる対応を要します。捜査機関の取調べに対応する、黙秘権の行使を検討する、裁判の準備を行う、身柄の解放に向けた活動を行う、そして何より、法廷で充実した弁護活動を行う。いずれも高度なスキルを要する事項です。自白事件と争う事件では、必要な対応が全く異なります。
もしも、あなたやご家族が言われなき罪で処罰されそうになっている場合、速やかに弁護士に依頼することをお勧めします。

 

万引きで捕まったとき、万引きのつもりが相手に暴行を加えてしまったとき、すぐに弁護士にご相談ください。その先の対応を一緒に考えましょう。

【Q&A】裁判員裁判制度とは?

2014-10-21

1 裁判員裁判とは

裁判員裁判とは、後述するような一定の重い事件について、無作為で選任された国民が裁判員として参加し、裁判官と一緒に審理に関与して有罪・無罪の判断を行い、判決をする裁判のことを言います。

2 裁判員裁判導入の背景

これまでの裁判は,検察官や弁護士,裁判官という法律の専門家が中心となって行われてきました。丁寧で慎重な検討がされ,またその結果詳しい判決が書かれることによって一定の評価を受けてきました。
 しかし,その反面,専門的な正確さを重視する余り審理や判決が国民にとって理解しにくいものであったり,一部の事件とはいえ,審理に長期間を要する事件があったりして,そのため,刑事裁判は近寄りがたいという印象を与えてきた面がありました。
 そこで,司法制度改革の中で,国民の司法参加の制度の導入が検討され,裁判官と国民から選ばれた裁判員が,それぞれの知識経験を生かしつつ一緒に判断することにより,より国民の理解しやすい裁判を実現することができるとの考えのもとに裁判員制度が導入されました。
国民が刑事裁判に参加することにより、裁判が身近で分かりやすいものとなり、なおかつ、健全な社会常識にもとづく裁判が行われることで、司法に対する国民の信頼の向上につながることが期待されています。

3 裁判員裁判の対象

裁判員裁判が行われるのは“刑事裁判”のみです。
そして、刑事裁判の中でも一定の重大事件についてのみ、裁判員裁判が行われます。具体的には、次のような最も重い刑として死刑や無期懲役が定められている罪、故意の犯罪行為で人を死亡させた罪の裁判において裁判員裁判が行われます。
<裁判員裁判対象事件の例>
殺人(人を殺した場合)、強盗致死傷(強盗が、人にけがをさせ、あるいは、死亡させてしまった場合)、傷害致死(人にけがをさせ、死亡させてしまった場合)、危険運転致死(泥酔した状態で、自動車を運転して人をひき、死亡させてしまった場合など)、現住建造物等放火(人の住む家に放火した場合)、覚せい剤取締法違反(財産上の利益を得る目的で覚せい剤を密輸入した場合など)

4 裁判員の選任手続き

裁判員は各地の選挙人名簿を基準に抽選で選ばれます。したがって、原則として20歳以上の日本国民で選挙人名簿に登載されている人は誰しもが裁判員に選ばれる可能性があります。
裁判員候補者に選ばれた場合でも、次のような理由により裁判員になることを辞退できます。
<裁判員になることを辞退出来る理由>
70歳以上の人、学生、重い疾病や傷害により裁判所に行くことが困難である、同居の親族を介護・養育する必要がある、業上の重要な用務を自分で処理しないと著しい損害が生じるおそれがある等

5 裁判員の役割

裁判員制度では、裁判員は裁判官とともに有罪無罪の判断や刑の重さを判断することとなります。現在行われている裁判員裁判では、裁判官3名と裁判員6名の合計9名で有罪無罪の判断、刑の重さの判断をします。

6 裁判員の守秘義務

裁判員になった人は、「評議の秘密」と「職務上知り得た秘密」の2つの秘密を漏らしてはいけないという守秘義務が課されます。
「評議の秘密」とは、評議における裁判官、裁判員の意見の内容や多数決の人数などです。「職務上知り得た秘密」とは、証拠書類などの記録に記載されている事件関係者の住所等のプライバシー情報や、他の裁判員の氏名などです。
守秘義務に違反した場合、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることがあります。

【Q&A】保釈制度とは何か?

2014-10-09

保釈とは何ですか?いつできるんですか?保釈金とは何ですか?

 

1 保釈とは
保釈とは、被告人(起訴され刑事訴訟が係属中の者、被疑者が起訴されると被告人と呼ばれます。)が、一定額のお金を裁判所に納めることによって、その勾留から釈放を受ける制度のことを言います。
裁判所に納めるこのお金のことを保釈金と呼びます。

2 保釈の時期
 保釈は起訴後のみで起訴前には保釈制度はありません。保釈請求は起訴があれば、公判が始まる前でも後でも判決が確定するまでの間であれば、いつでもできます。

3 保釈金の相場
 保釈金は、被告人の財産状況や事件の性質により金額が異なります。
一般的には、保釈金の金額は、150~250万円位になるケースが多いです。

4 保釈金の準備
 起訴後はいつでも保釈請求が出来ることから、保釈を求めるならば、起訴後出来る限り早い段階で保釈金を準備する必要があります。保釈金を自己資金だけでは準備出来ない場合には、保釈支援協会や保釈保証金制度の利用を考えてみるのもよいかもしれません。

【Q&A】友人が逮捕されてしまったら?

2014-10-06

Q: 友人が逮捕されてしまいました。面会や差し入れはどのようにしたらよいですか?

 

1 逮捕後の面会・差し入れについて

(1)逮捕後3日間の面会・差し入れについて

逮捕された後、約3日間は、弁護士以外が逮捕された人(「被疑者」と言います。)に面会をすることは出来ません。
差し入れについては、この期間中も可能ですが、予め被疑者が身体を拘束されている警察署に電話をかけて、差し入れの時間、差し入れ可能な物について確認をした方がよいでしょう。

(2)勾留期間中の面会・差し入れについて

逮捕された後も被疑者の身体を拘束することを勾留と言います。この勾留期間中、被疑者との面会は、通常、弁護士以外の人でもすることが出来ます。ただし、裁判所が、事件の性質上、弁護士以外との接見を禁止している場合(「接見禁止決定」と言います。)には、一般の人が被疑者と面会することは出来ません。差し入れは可能です。
勾留中の面会・差し入れについては、勾留場所が、警察署なのか、拘置所なのかで異なるため、確認が必要です。

 

2 警察署での面会・差し入れ

警察署で面会をする場合は、事前に逮捕されている警察署に電話をして、被疑者が警察署にいるか確認をします。
警察署にいると確認できれば、警察署で面会をすることができます。面会場所は警察署の留置管理課にある面会室です。警察署の総合案内で面会に来た旨告げれば、留置管理課の場所を教えてもらえます。そこで面会の申込書を書いて面会をすることができます。

警察署での面会は、多くの場合は平日の午前8時半から午後4時ころまで(昼休みを除く)です。各警察署によっても面会時間が違いますので、事前に警察署に電話で確認するようにしましょう。
警察署での差し入れは「留置管理課」で行います。警察署の総合受付で差し入れをしたい旨伝えれば、留置管理課まで案内してもらえます。そして、そこで所定の用紙を記入し、差し入れたい物を警察官に渡せば差し入れをすることができます。

差し入れを受け付けてもらえる時間は、午前中は、午前9時半から午前11時まで、午後は、午後1時から午後4時までです。ただ、警察署によって異なることもありますので、事前に各警察署の留置管理課に問い合わせる方が確実です。

差し入れできるものについてですが、衣服や本、お金などを差し入れることができます。ただし、衣服については、ひも状のものを差し入れることはできません。例えばジャージの腰の部分のひもなどは切るなり抜き取らされます。

また、その他にも差し入れできる衣服が制限されることがありますので、留置管理課に事前に確認しましょう。また、食べ物は直接差し入れることはできません。お金を差し入れれば,留置の中で本人が自分でお弁当を買うことが出来ます。

また、警察まで行くことができない場合は、警察署宛てに差し入れたいものを郵送して、差し入れることもできます。その際に、被疑者の名前と、差し入れをする人と被疑者との関係がわかるようにしましょう。

3 拘置所での面会・差し入れについて

拘置所では、平日の9時~午後0時,午後1時~午後5時が面会可能時間となっています。受付時間は,午前8時30分~午前11時30分、午後0時30分~午後4時が受付時間となっています。受付時間を過ぎると面会申込ができなくなってしまいますので注意してください。

身分確認された場合に備えて、自分の身分を証明できる物(免許証等の顔写真がついたもの、保険証等)と印鑑を持参することをお勧めいたします。
面会時間は、拘置所によりますが,東京拘置所のように収容人員が多い所では,10分程度しか認められない場合がほとんどです。
差し入れの受付は平日のみで、拘置所の窓口で手続をすることになります。

面会の受付時間と差し入れの受付時間が異なることもありますので、注意が必要です。
現金や衣類、書籍は差し入れることができます。ただし、ひも類を差し入れることはできません。衣服等にひも類がついている場合には、ひも類が取り外されます。また、衣類には枚数・品物等の制限が、書籍も1回につき3冊まで等の制限があります。

筆記用具類、通信用具類、日用品類、飲食物は直接は差し入れが認められないのが一般的ですが,売店で購入して差し入れることができます。また,本人が中で購入することもできますので,お金を差し入れてもよいでしょう。

手紙は差し入れできず,郵送してくれと言われます。
なお,差し入れられる物は,警察署と拘置所で異なりますので,必ず確認してください。
接見禁止が付されている場合は,書籍は差し入れできません。

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