逮捕された後の流れ―逮捕後の手続き―

 
どんな事件でも、「逮捕」は突然やってきます。逮捕後2~3日間は、家族とさえ面会が許されないまま、刑事や検察の取調べを受け、訳もわからずに様々な書類にサインをさせられ、知らず知らずのうちに、自分に不利な証拠がたくさん作られてしまうことがよくあります。

不本意に不利な証拠を作られるのを防ぎ、1日も早く身柄を解放されるために、一刻も早く弁護人を選任する必要があります。

このページでは、逮捕後の手続きの流れと、弁護人の活動について説明します。
 

逮捕後の手続きの概略

逮捕後の手続き

逮捕後の刑事手続きの説明

逮捕→検察官送致→勾留請求(逮捕から約3日間)

逮捕された初日、逮捕されたご本人は、1日中警察署で警察官から取調べや検査などを受けます。当たり前のように警察からサインするように言われる書類の中には、後になって裁判で不利な証拠として使われてしまうものが含まれていることもあります。

逮捕されてから翌日~翌々日にかけて、検察庁と裁判所に連れて行かれます。

ここで何も対応を取らないと、ほとんどすべての事件で、勾留の決定がなされ10日間の身体拘束が決まってしまいます。
この3日間、原則として、弁護士以外は家族も含め誰もご本人と面会できません。

 
【弁護士ができること】

この3日間、ご本人との面会を許されるのは弁護士だけです。多くの方は「警察が証拠をねつ造することはないだろう」と考えていますが、ご本人が話したことと違う内容の調書を警察が作文し、ご本人に署名を強制するといったことはよくあります。

捜査機関は、自分たちの考えるストーリーに沿った調書を作成したがるものですので、たとえご本人が正直に自分の覚えていることを話したとしても、それをそのまま調書にしてくれる保証はどこにもありません。一刻も早く弁護士と面会をし、取調べに向けた適切なアドバイスを受ける必要があります。

家族やパートナー、仕事先への連絡など、緊急の伝言なども承ることができます。

3日目には、勾留の裁判が行われてしまいます。そこで、勾留を阻止できる比較的軽微な事件については、大至急、必要な資料を収集したうえで、検察官や裁判官に身体拘束を続ける必要が無いことを口頭や文書で申し入れ、勾留を阻止する活動をします。

何もしなければ、ほぼ全件勾留されてしまいますが、当事務所の弁護士が扱った事件では、適切な対応をしたことで勾留を阻止できたケースが多数あります。

勾留決定(逮捕から約3日後)

裁判所が交流の決定をした後、何も対応をしないと、その日(またはその前日)から10日間、身体拘束が続き、連日警察官や検察官の取調べが行われます。検察官は、裁判で有罪にするための証拠をこの期間に集めます。

ご本人にも、自白や不利な供述の記載された書面へのサインを求めます。

ご本人が取調べ等を受けていない平日昼間は、家族などの関係者の面会が許されます。
ただし、共犯者のいる事件や、ご本人の周りに事件について知っている関係者がいる場合には、面会が許されないことがあります(接見禁止)。

 
【弁護士ができること】

勾留決定がなされると、ご本人は本格的な取調べを受けることになりますので、弁護人が捜査の状況を把握しながら、適時適切に接見しアドバイスを続けます。この段階で取られた調書は、後の裁判で非常に重要な証拠となります。

否認事件で刑事や検察から厳しい取調べを受けている場合には、弁護人が毎日接見をし、励まし、本人が不本意な書類にサインをさせられないようにする必要があります。

また、自白事件であっても、事件に至る経緯や細かい事実関係など、情状に関わる部分を正確に調書に残す必要があります。被害者との示談交渉も通常はこの段階で行いますが、弁護人がいないと示談交渉を進めることができません。

さらに、10日間の勾留決定に対しては不服申立て(準抗告)ができます。10日間の勾留決定という裁判官の判断について、別の裁判官に判断してもらう手続きです。容易ではありませんが、この場面で不当な身体拘束から解放された私たちの依頼人はたくさんいます。

家族の面会が許されない処分(接見禁止)に対しては、これを解除する申立てができます。

 

勾留延長(逮捕から約13日後)

よほど軽微で単純な事件でない限り、上記の10日間の勾留の後、最大10日間の勾留延長の決定がなされ、さらに身柄拘束が続いてしまいます。

 
【弁護士ができること】
最大10日間の勾留の延長に対しても、不服申立てができます。

それほど重い事件でない場合は、弁護人の申立てによって、この期間が短縮されることがあります。
 

起訴・不起訴の決定(逮捕から約23日後)

約23日間の身体拘束の期間中に、検察官は、ご本人の取調べをしたり、証拠を収集したりしてご本人の処分を決定します。検察官による処分は、ご本人を起訴して裁判にかける起訴処分と、ご本人を釈放する不起訴処分があります。

通常の起訴手続きの場合、そのまま身体拘束が続き、裁判を待つことになります。

略式起訴(罰金)になった場合には、その日のうちに裁判を受け、罰金を払って釈放されます。

不起訴の場合は、その日のうちに釈放され、事件は終了します。

 
【弁護士ができること】

身体拘束が続いた場合、検察官の処分を不起訴(起訴猶予)に持ち込むことが目標になります。

疑われている事実(被疑事実)を認めている、いわゆる自白事件の場合は、被害者と示談を進めるなど有利な事情を集めて検察官と交渉をしたり、ご本人にとって有利な情報を検察官に提供するなどして、情状酌量を求めます。

否認している事件の場合には、有利な証拠を収集したり、検察官に対して捜査をするように求めるなどして冤罪であることを明らかにします。もっとも、多くの事件では「冤罪の証拠」がないのが通常です。その場合は、徹底的な防御に徹し、ご本人が取調べで不用意な発言をしたり、不本意に虚偽の自白をしないよう、検察官の捜査の動向を見ながらアドバイスし、不起訴に持ち込む活動をします。

 

起訴後→裁判

検察官が事件を起訴すると、裁判所がその事件の審理を行います。通常の自白事件の場合、第1回公判期日は起訴から1か月~2か月先に指定されます。

単純・軽微な事件の場合は、1回の期日で手続きはすべて終了し、2回目の期日に判決が言い渡されます。このような事件では、裁判手続きは約2か月程度で終了します。

これに対し、裁判員が選任される事件や複雑な事件では、約3か月~1年程度に渡って裁判手続きが行われます。

 
【弁護士ができること】

裁判で、ご本人にとって最も有利な判断が出るように訴訟活動を行います。当事務所の所属弁護士が獲得した無罪判決は既に5件以上あり、豊富なノウハウが蓄積されています。

起訴後は保釈請求によって身体拘束を解くことができます。執行猶予が予想される自白事件の場合は、保釈が認められる傾向にありますので、起訴後すぐに保釈請求をする必要があります。

また、当事務所の所属弁護士が扱った事件で、検察官求刑が10年を超える重大な否認事件で保釈が認められたケースもありますので、重大事件や否認事件でも、ケースによっては保釈請求を積極的に行う必要があります。

 

お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

Copyright(c) 2014 早稲田リーガルコモンズ法律事務所 All Rights Reserved.